高速度3Dイメージング
従来の3Dイメージング技術では,3D情報を取得するために複数カメラによるステレオ視や奥行き方向へのスキャンが必要です.一方,ホログラフィは一回の撮影で計測対象の3D情報を取得できます.この特長を活かし,高速度(ハイスピード)カメラをホログラフィ撮影に利用することで,従来は困難であった,高速に動く物体(高速現象)の3Dイメージング,ひいては3D計測を実現できます.

透明ガスのイメージング

ホログラフィは,光波(電磁波)の有する「干渉」と「回折」という二つの物理現象を利用して,物体の3D情報を「光強度」と「位相」という形で取得できます.このうち,「位相」の情報には,物体の凹凸形状や厚み,屈折率,密度といった,「光強度」(=明るさ)だけでは取得できない,たいへん有用な情報が含まれています.また,「位相」情報をうまく利用することで,右図に示すように,透明なガスの流れもイメージングできます.

References

  1. Takashi Kakue, Ryosuke Yonesaka, Tatsuki Tahara, Yasuhiro Awatsuji, Kenzo Nishio, Shogo Ura, Toshihiro Kubota, and Osamu Matoba, “High-speed phase imaging by parallel phase-shifting digital holography,” Optics Letters, 36, 4131-4133 (2011). [link]
  2. Takashi Kakue, Seiya Itoh, Peng Xia, Tatsuki Tahara, Yasuhiro Awatsuji, Kenzo Nishio, Shogo Ura, Toshihiro Kubota, and Osamu Matoba, “Single-shot femtosecond-pulsed phase-shifting digital holography,” Optics Express, 20, 20286-20291 (2012). [link]